FMC東京 院長室

                                                                  遺伝カウンセリングと胎児検査・診断に特化したクリニック『FMC東京クリニック』の院長が、出生前検査・診断と妊婦/胎児の診療に関する話題に関連して、日々思うことを綴ります。詳しい診療内容については、クリニックのホームページをご覧ください。

日本ダウン症協会の意見表明

公益財団法人日本ダウン症協会(JDS)が、以下のような文書を出しています。 3月1日付です。 NIPT指針改定をめぐる動きについて http://jdss.or.jp/project/20190301jds.pdf 大変わかりやすい解説です。 さすがにこの問題に当事者の立場で長年向き合ってこら…

ついに出た日産婦の指針改定案。そしてつまはじきにされる私たち。

昨年の10月に以下の記事を書きました。 混沌としてきたNIPT事情。どうする日本医学会、日本産科婦人科学会。 - FMC東京 院長室 それから7か月。 ついに日本産科婦人科学会が新たな指針(案)を出してきました。 以下、時事通信の配信記事です。 www.jiji.com…

『新出生前診断に施設拡大案、学会 研修受ければ可能に』という見出しの記事が出ました

マスコミ各社はNIPTの呼び名をこれまでの『新型出生前診断』から『新出生前診断』に変更する事にしたんでしょうか。まあそれはどうでもいいい話ですが、いい加減この『出生前診断』という言葉の誤用をやめてもらいたいものです。さて、表題の記事ですが、共…

胎児超音波検査を行う時期に、医師個人の価値観が反映されている。

ホームページをご覧になるとわかると思いますが、当院で設定している胎児超音波検査には、妊娠初期の超音波検査と妊娠中期の超音波検査があります。この二つは、海外で行われている検査に照らして言うと、前者が、第1三半期の検査(First trimester screenin…

年頭所感:ある枠組みにまとめて同一視してしまうのはもうやめよう

皆さま、新年あけましておめでとうございます。 クリニックは、4日より診療を開始しました。 年末年始を脈絡なく過ごしたために、大事な執筆作業が思うようにはかどらなかったので、ブログの更新も途切れ途切れになりますが、年頭にあたって、このところ考え…

NIPTについて、日本医学会として今後どうするつもりなのか、全く見えてこない年越し 〜 つづき

昨夜は酔いに任せて、やや文章が乱暴になってしまいましたが、一夜明けてまだ書ききれていないところがあるので、続きを書きます。 昨日もひっかかった、『妊婦が十分な認識を持たず』『意義について妊婦が誤解する』という部分、ほんとうに嫌な感じがするん…

NIPTについて、日本医学会として今後どうするつもりなのか、全く見えてこない年越し

私たちのクリニックは、本日が2018年の仕事納め。診療を終えて大掃除、その後忘年会で、明日からは休みに入ります。 まずはゆっくり休んで、また年明けから心機一転頑張ろう!と思っていた矢先、、、 日本産科婦人科学会と日本周産期・新生児医学会からお知…