FMC東京 院長室

                                                                  遺伝カウンセリングと胎児検査・診断に特化したクリニック『FMC東京クリニック』の院長が、出生前検査・診断と妊婦/胎児の診療に関する話題に関連して、日々思うことを綴ります。詳しい診療内容については、クリニックのホームページをご覧ください。

日本の妊婦は過剰に安静を強いられている!?

当院を受診される方や診療予約をされる方のほとんどが、普段は別の施設で妊婦健診を受けておられる方ですので、施設や医師によって、その診療方針や指導方法にはさまざまな違いがあるのだなあと感じます。そんな中で、全体的な傾向としてこういうことが良く…

女の子?男の子? に関連して:その判断方法に隠れているジェンダーギャップ

前回、超音波検査での男女判定についての記事を書きましたが、この男女判定、世の中にはいろいろな情報が出回っているようなんです。 よく聞くのは、妊婦さんのお腹の形による違い。お腹が前に突き出していると男の子、横に広がった形だと女の子だというので…

女の子?男の子?

当院を受診される方の多くは、胎児に何か異常が見つかるかもしれないという不安を漠然と抱えておられますので、医師の一挙手一投足に敏感に反応されます。胎児を観察する際に、より正確な断面でより確実な診断をしようと思うと、状況によってはこれで確実!…

説教をする医者、優しく諭そうとする医者

先日来院された方がおっしゃっていたのですが、通院中の産院で出生前検査について相談しようとしたところ、医師から、「そのような検査を受けた結果、何か問題が見つかって、妊娠を継続するか中絶するかの判断を迫られることにつながる可能性があるけれど、…

考え方は人それぞれ。自分基準で決めてもらっていいんですが、、、

カタい話が続いたので、ここらで少し日常の話題を。と言っても、どうも私の文章自体がカタイのか、「ブログを読んだんですが、難しくって、、」という感想をいただくことがけっこう多いので、反省してます。(と言いつつ、今後もクソ真面目に続けるつもりで…

遺伝カウンセリングは中絶の歯止めではない。

少し古い記事(1ヶ月ほど前のもの)なのですが、ちょっと気になる記載があって、このブログで取り上げなければとメモしておいたものがあります。以下の記事です。 学会、新出生前診断指針見直しへ 年度内に意見取りまとめ - 共同通信 2018年6月23日配信 this…

第54回日本周産期・新生児医学会 違和感の正体が少し見えてきた - 2

7月8日〜10日に開催された、日本周産期・新生児医学会の話題の続きです。 この学会は、もともとは日本新生児医学会という名称の学会でしたが、新生児管理の話題だけでなく、新生児が生まれる前段階である周産期管理の話題もテーマとなり、周産期の話題を中心…