FMC東京 院長室

                                                                  遺伝カウンセリングと胎児検査・診断に特化したクリニック『FMC東京クリニック』の院長が、出生前検査・診断と妊婦/胎児の診療に関する話題に関連して、日々思うことを綴ります。詳しい診療内容については、クリニックのホームページをご覧ください。

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

妊婦さん自身にはなくても、周囲にはあるかもしれない“安易な中絶” (1)

先日、日産婦の理事会でNIPT(マスコミの言う“新型出生前診断”)が臨床研究を終了して一般診療になることが決定したことに関連し、以下の記事を書きました。 NIPT(新型出生前診断)、今後の実施体制は? - FMC東京 院長室 この中で紹介した、記事 新型出生…

NPO法人 親子の未来を支える会 のイベントに参加しました。

以前より交流のある、林伸彦医師(現在英国FMFに留学中)が理事長を務める、NPO法人 親子の未来を支える会 https://www.facebook.com/familyandbaby/ のイベント、ピアサポーター・ピアコネクター意見交換会に参加してきました。 1. イギリスの妊婦管理、出…

当院の医師たちが白衣を着ていない理由について

開院時より当院での診療を担当している宋美玄医師が、丸の内にクリニックを開設して半年が経ちました。ということで、久しぶりにホームページを覗いてみたところ、あることに気づいたのです。 www.moricli.jpあ、そうか、美玄さん(うちではこう呼んでいます…

今日は、『世界ダウン症の日』でした。

今日、3月21日は、国連が制定した『世界ダウン症の日:World Down Syndrome Day』です。 各地でさまざまな啓発イベントが行われたようですね。まだしばらく行うものもいくつかあるようです。 世界ダウン症の日2018公式サイト | 公益財団法人日本ダウン症協会…

NIPT(新型出生前診断)、今後の実施体制は?

先日、NIPTに関するニュースについて言及したところ(日産婦、“新型出生前診断”を一般診療として実施する方針 - FMC東京 院長室)ですが、この件についてはいろいろなところで話題になっていて、少し注目されてきているようですね。2日前にも、以下のような…

「命」について(人はいつから人なのか、など)

「新型出生前診断」と同様に、マスコミが好んで使う言葉で気に入らないものの一つに、「命の選別」があります。これを「気に入らない」などというと、反発されそうなので、丁寧に論考しないといけないと考えているのですが、まずは「命」について考えてみた…

日産婦、“新型出生前診断”を一般診療として実施する方針

いろいろと忙しくて更新をサボっていたら、前回更新した日(3/4)に表題のニュースが出ていたようですね。私自身もこの学会の会員ではあるものの、単なる一会員で中枢には関わりがありませんので、動向が外部記事などからしか伝わってきません。記事を拾って…

なぜ日本のマスコミは無痛分娩に対して、否定的な報道が多いのか?→ 正しい情報を得よう。

先日、当院を受診された方が、「無痛分娩を希望しているのだが、事故報道などを見て家族が反対している。」とおっしゃっていました。 どうも無痛分娩に関してマスコミ報道を見ていると、悪いイメージばかり強調されているようなきらいがあって、なかなか正確…

流産を止める魔法の薬などない!- 本当に必要な人のみが、本当に効果のある治療を受けるべき。

前にも書いたのですが、「不育症」治療がなぜか徐々に広がりつつあるようです。 不育症患者が増えている!? ーーつづき - FMC東京 院長室 不妊治療の末、妊娠出産に至ったという方のブログやフォーラムでの繋がりが、不妊・不育領域の新たな検査や治療につ…