FMC東京 院長室

                                                                  遺伝カウンセリングと胎児検査・診断に特化したクリニック『FMC東京クリニック』の院長が、出生前検査・診断と妊婦/胎児の診療に関する話題に関連して、日々思うことを綴ります。詳しい診療内容については、クリニックのホームページをご覧ください。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

手術が必要な胎児が見つかったら

出生前検査/診断という言葉に対する一般的なイメージは、どういうものなのだろうと時々考えます。『出生前診断』というと、染色体異常を見つける検査としか思っていない人も多いという話を聞きますし、すぐに『命の選別』という言葉に結びつけてしまう人も…

遺伝カウンセリングが大事という意見に感じる違和感

今回は、遺伝カウンセリングに関する誤解について取り上げます。 以下の記事の中にも書きましたが、遺伝カウンセリングの中で『親になる責任』について理解してもらうということが新聞記事に書かれていました。 NIPTの調査等に関するワーキンググループ(第4…

【NIPT】出生前検査に『お手軽プラン』!?(怒)

つい先日、妊婦や胎児の診療を行ったことなどないような人たちがNIPTを商売のタネにしていることについて記事を書きましたが、そういう施設が大々的に宣伝を行うのに使っているパンフレットを目にしました。これがまた酷いので、ここで取り上げたいと思いま…

【NIPT】指針にある「高年齢の妊婦」の定義は、学会の用語にはないという矛盾

前記事で、学会認定されていないNIPT実施施設の問題点について取り上げましたが、今回は返す刀で施設認定の問題点を斬りたいと思います。この問題点については、以前から何度も語っていますし、指針にもまだまだたくさんのツッコミどころがあるのですが、今…

胎児を見たこともない人たちが出生前診断?

新型コロナの蔓延がおさまらず、厚生労働省もどう対処するのか未知数の中、少し前に学会未認定施設の問題がマスコミにも取り上げられていたようですので、思うところを書き記しておきたいと思います。 去る8月2日に共同通信が配信(翌3日に更新)した記事で…

NT肥厚に関する論文が、掲載されました。

あいかわらず胎児に「むくみ」があると指摘されたという相談がよく来る中、「海外のデータばかりでなく、自分たちのデータもちゃんと示して説明に使えるようにしたい。」と思っていたわけですが、学会発表したものをようやくまとめることができ、論文として…

不確かな情報に踊らされてはいけない。それを拡散するのはもっと良くない。-大阪府知事の会見の問題点。妊婦さんは気をつけて

驚きのニュースが入ってきました。なんと、吉村大阪府知事と松井大阪市長が府庁で記者会見を開き、ポビドンヨードを含むうがい薬が、新型コロナウイルスの減少に効果が期待できると発表したそうです。 「うがい薬で唾液中のコロナウイルス減少」吉村知事会見…

検査をきちんと行うことは大事ですというお話

本日書く内容は、NIPTの話ではありません。検査を受ける/受けないは、自由意志で決定すべきことであり、それぞれの人が自分にとって必要なのか否かを判断できるようにサポートするところに、カウンセリングの役割があります。時に、NIPTの現場(“遺伝カウン…