2022-01-01から1年間の記事一覧
出生前診断を専門に扱っていると、さまざまな問題を抱えた胎児に出会います。その問題がどの程度のものなのか、実際に生まれてきたらどうなるのか。胎児の検査だけで将来の生活ぶりまで予測することは簡単ではありませんが、これから生まれてくるお子さんは…
NIPTを開始して1ヶ月を経過しました。 開始したことで受診者がどっと増えたかというとそんなことはなくて、正直ぼちぼちでんなあという印象。 おそらく何年か前だったらもう少し手応えがあったんじゃないかと思うんですが、何しろ東京は無認証クリニック花盛…
満を持してというのか、遅きに失してというべきか、いや遅すぎたとは思いたくないまだまだこれからの話とは考えているわけですが、当院でもついに、というかやっとというか、NIPTを開始することになりました。 2022年9月12日に、日本医学会の出生前検査認証…
先週末の3日間、第44回日本母体胎児学会学術集会が仙台で開催され、久々に現地参加してきました。 学術集会全体のテーマが、「Controversies in Obstetrics」というもので、現在産科領域のなかで議論の対象となる6つのテーマについて、対立する立場からの主…
ずっとシリーズで記事を書いてきた、出生前検査等認証制度等運営委員会のNIPT認証施設認定。私たちのクリニックも、いよいよ申請を行う運びとなりました。現在、書類の作成に追われています。 NIPT実施医療機関としての認定を受ける申請は、実は私たちとして…
いろいろドタバタしていたところ、前回記事から2ヵ月が経過していました。 この間、学会発表やウィメンズヘルスリテラシー協会のオンライン講座での講演など、活動を続けていました。 『NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関…
『指針を読む』シリーズを続けてきましたが、正直のところ真面目に取り組めば取り組むほど、指針を読み込めば読み込むほど、問題点が見えてきて、本当にこれでいいのか、この国の出生前検査は良い方向に向かっているのかと考えると、悩ましい限りです。 この…
いろいろと忙しくしていてブログ更新ができていないうちに、NIPT施設認証の申請が開始されましたね。まずは、基幹施設と検査分析機関の認証からです。申請期間は4月22日までで、6月上旬に審査結果が公表される予定です。連携施設の申請受付はそれからなので…
今回のテーマが、すごく重要な部分になると考えています。なにしろ、出生前の検査についての『基本的な考え方』、根本のところに切り込む作業になるからです。 出生前検査・診断について常々言われることは、それが「倫理的な問題」につながるということです…
発表された『指針』を読みつつ、気になる点について指摘していきたいと思います。 なお、この『指針』は、いきなり『指針』として出てきたもので、(案)ではありません。パブリックコメントを募集するなどの手続きは省略され、はじめから決まったものとして…
2月18日に出された、『NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針』について、内容を検証していきたいと思います。 まず全体を通して、指針に記載されている内容の基本は、過去の指針を踏襲している部分が多々あると…
2022年1月31日に、日本医学会第2回出生前検査認証制度等運営委員会が開催され、2月18日に、「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針」が公表されました。 早速この内容を確認しましたが、今回の指針でNIPTを行う…
新年が明けてもう10日以上経ってしまいました。 ブログの更新が滞っています。じつは先日すでに3200文字の年頭所感の原稿を書き上げて、あとは「公開する」のボタンをクリックするだけの状態だったのですが、一歩前で踏みとどまり、全面的に修正することにし…