2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧
中国における116例の新型コロナウイルス感染妊婦についてまとめた論文が、AJOG (American Journal of Obstetrics and Gynecology: 米国産科婦人科学会誌)に4月17日付で受理され、速報の形で出ていました。実際に冊子に載るときには少し修正される可能性があ…
日本でも、新型コロナウイルス感染妊婦の出産が北里大学病院であったようです。無事出産され、母児共に健康に退院されたとのことで、喜ばしい限りです。 このほかにも、感染した妊婦さんの情報が時々舞い込んできています。現在妊娠中の方にとっても、自分も…
その1では、疾患の頻度(事前確率)が低い場合、検出感度が高い検査であっても、陽性的中率はそれほど高くはならないという話をしました。 さて、では認定外NIPTクリニックでは当たり前のように行われている、微細欠失症候群の検査ですが、これらの疾患はい…
前回は、疾患の頻度(事前確率)が低い場合、検出感度が高い検査であっても、陽性的中率はそれほど高くはならないという話をしました。 このあたりがよくわかっていないと、単純に『精度』が高い検査という名目で、なんでも当たるように思われてしまいがちな…
以前にも取り上げた問題なのですが、出生前検査の専門施設として、日夜さまざまなケースと向き合っていると、現在、本来は出生前の胎児や先天性の疾患についてのいろいろなこと、染色体や遺伝の問題などについて、ほとんど扱ったこともないような専門外の医…
国内でも感染者数の増え続けている新型コロナウイルス。最近の報告では、このウイルスの感染力は、発症前後の時期に強いということがわかったきたようで、つまり症状が明らかになる少し前から人に感染させる可能性がかなりあるということになります。つまり…
その1を出してから、だいぶ時間が経ってしまいました。 新型コロナのことで頭がいっぱいになり、書きかけの原稿が止まっていたのですが、出しておかなければと思い、なんとか仕上げて出すことにしました。 日本産科婦人科学会「着床前診断」に関する見解(2…
3つめは、垂直感染(子宮内での、母体から胎児への感染)に関する論文です。 国際産科婦人科超音波学会(ISUOG)の機関誌Ultrasound in Obstetrics and Gynecologyにアクセプトされ、4月7日に発表された中国からの速報です。 著者は北京大学第一病院のWangら…
2つめは、4月9日にオンライン上で読むことが可能になった、AJOG MFM(米国産科婦人科学会誌・母体胎児医療)にアクセプトされた論文(速報)です。 COVID-19 infection among asymptomatic and symptomatic pregnant women: Two weeks of confirmed presenta…
妊娠と新型コロナウイルス感染との関連について、複数の論文が発表されてきました。 まだ速報段階のものが多いですが、紹介していきたいと思います。 この記事から3編連続でお伝えします。 スウェーデンはLund大学、Skåne大学病院の産婦人科医と新生児科医が…
コロナ禍の状況下で、妊婦さんたちはいったい何に困っておられるのか? もっとも問題になっていることは実際何なのか? 当事者の声を聞いて、支援に役立てようという目的で、ニンプスラボと河合蘭さんが共同でアンケート調査への協力を要請されています。 こ…
昨日(2020年4月7日)、安倍総理大臣が東京都を含む7都道府県を対象に、『緊急事態宣言』を発令しました。これに伴い、東京都では、緊急事態措置を実施します。 私たち医療機関は、ライフラインに関わる業務なので、基本的には業務をストップすることなく続…
前記事の最後の部分で、新型コロナウイルスに感染した妊婦さんが出たら、どの医療機関でどう扱うのか、具体的な対処方針がわからないとい書きましたが、本日付で、日本産婦人科医会より会員に向けて、対応方法を知らせる文書が発出されました。 これによると…
書きかけの項目がいくつか残っているのですが、どうもそれどころではなくなってきて、新型コロナ関連の情報収拾で頭がいっぱいになってきつつあります。最前線で対応しておられる医療従事者の方々には、頭が下がる思いです。 私は、災害医療や感染症の専門家…